高齢者の事故の8割は住宅で発生しており、特に段差がリスクになっています。最近では温熱環境が居住者の健康状態に影響を及ぼすことがわかってきましたが、ヒートショックや室内での熱中症についてもデータ上からもあらわれてきました。
国交省のガイドラインで、特に重要なものが、「温熱環境」「外出のしやすさ」「トイレ、浴室の利用のしやす」です。
・温熱環境の改善
ヒートショック・熱中症の予防をはじめ、運動機能の維持や血圧低減効果等が期待できます。特に
ヒートショックや室内における熱中症は見過ごせません。それだけに断熱性能だけでなく日射遮蔽
性能等を向上することも検討しましょう。
・外出のしやすさ
社会との関わりが薄れる事で認知症リスクが高まる事もわかってきています。バリアフリー化も家
の中だけでなく玄関から道路までのバリアフリー化も不可欠です。手摺は転倒事故防止のため、
最低限必要な場所に設置しておきたいものです。
・トイレ、浴室に利用のしやすさ
排泄行為の自立が重要。加齢による心身の変化を見通したトイレ計画ではトイレのバリアフリー化
や広さの確保、寝室とトイレを近づける事等ありますが全て同時に工事を行う事が難しい場合は、
段階を踏んで整える検討をしましょう。
先ずは住まいに潜む危険や潜在ニーズに気づき、1日早くリフォームすれば、1日長く快適な暮らしが送れる様になりますので。